帰りの電車の中、フィレンツェに戻るわけだが一時間半ほど乗りっぱなしだ。
晩飯はどうするか…それを考えていたのだが、どこかも海外旅行ガイドブックに
「美味しい店は現地の人に尋ねろ!」
と読んだことがあった。
なのでフィレンツェに住んでいるガイドさんに尋ねてみた。
「何か食べたいものや好きなものはありますか?」と聞いてくれたので僕は
「ハンバーガーです!!」
と答えた。なぜイタリアに来てまでアメリカン料理を答えたのかわからないが僕は本当にハンバーガーが好きなのだ。大阪のマイナーなハンバーガー屋を食べまわるぐらいだ。
ホテルから持ってきた地図に赤ペンで丸印をつけてくれた。フードコートのような食べ物屋がたくさん集まっている場所があるのでぜひそこのハンバーガーを食べてみてくださいと。いつも行きつけの店だそうだ。
他にもその地図にパンツなどの下着屋や、スーパーマーケットなどロストバゲージして失った物を買える店まで教えてもらった。
ガイドさんに感謝しまくりだ。
またすごい疲れが出てきたので、僕は一眠りすることにした。
目的地はフィレンツェで終点なので寝過ごすことはない。
それにガイドさんがいてくれるので少し安心だ。
そしてフィレンツェに到着した。
夜の六時頃だ。
ガイドさんともお別れだ。ガイドさんが次日本に帰るのは数ヶ月後だといい初めての消費税8%に嫌な顔をしていた。
感謝をこめてお礼を言い、お別れをした。
お金を払っていると言っても、この旅で日本人に助けられたのは二度目だった。
一旦ホテルに戻り、荷物をおいて先程のガイドさんに紹介してもらったフードコートのような飯屋にいってみた。
そこは工場の跡地のような作りで、二階が全て食べ物屋になっていた。
ショッピングモールのフードコートを暗くしてオシャレにしたような感じだ。
先程ネットで調べたらページが出てきたのでURLを貼り付けておく。
http://www.amoitalia.com/firenze/mercato_foodcourt.html
早速ハンバーガー屋へ。
僕はハンバーガーでどの味が好きだとかはないのだ。基本的な味を頼んで美味しいかどうか判断している。
しかしメニューをみても数種類しかハンバーガーがなかったので、僕はスペシャルバーガーを頼むことにした。
注文すると店員さんが何やら話しかけてきた。なんとかトッピングという単語を聞き取れたので、「メニーメニー!」というまたもやあほ丸出しの英語でいっぱい入れてくれと頼んだ。
値段はハンバーガーだけで千円程度。ポテトをつければ少し高くなったそうだが、ポテトといってもマクドナルドのようなポテトではなくポテトチップスだ。
たまにハンバーガーのポテトがポテトチップスになってる店があるが僕にとっては邪道だ。ポテトといえばポテトフライであろう。
さて、ハンバーガーも受取り、席についた。
今日も忙しかったのでかなりくたびれていた。
そこでハンバーガーをパクリ!
………
…………
……………
う、うますぎる。
本当にうまい!
これは本当に美味しい!!
絶品だ!!
そこのパンもカリカリしているしお肉もいい!!ケチャップではなくバーベキューソースが中に入ってある!!
本当に食べ物を食べて、ニヤニヤしてしまうなんて久々だった。
こんなにうまいものに会えて良かった。
正直言ってイタリアに来てからあまり美味しいものにあたってなかったので少しガッカリしていた面もあったが、まさかイタリア料理ではなくアメリカンなハンバーガーに感動するとは……。
ありがとうございました。とても美味しかったです。
そう心から店員の方々に思った。
お腹も膨れたので、パンツなどの下着を買いに行くことにした。
フィレンツェの中心街まで少し歩くことになるが街並みを楽しむ点でもいいだろう。
下着屋はなかなかの中心街にあり、なかなかのオシャレでさすがはフィレンツェの下着屋だと感心した。
値段は張るかも知れないがそんなの関係ない。何も僕は同じパンツを3日ほど履きっぱなしなのだ。
もうそろそろ限界だ(いろいろな意味で)
それに旅行が終われば航空会社に請求するつもりなのだ。
今から履き替えるぶんも含め、合計四枚程、あとは靴下も購入した。
すべて含めて一万円弱ぐらい。
めちゃくちゃ高い。
僕は日本で下着を買うのにこんなにお金は出さない。
オシャレは下着から。など言うが僕はユニクロで十分だ。
店員のお姉さんにロストバゲージに遭ったんで大変でした。と下手くそな英語で伝えるとすごい同情してくれた。
自分で言うのもなんだが、僕はこういう初対面の相手にも遠慮なく話しかけることができる。
悪く言えば、なれなれしいと言うやつだ。
そして僕はまたホテルにまで戻った。