ルーブル美術館をあとにした僕は、何も考えてなかった。
何も考えてなかったというか、考えてはいたのだが、ガイドブックが開かずのキャリーケースの中にあるのでどこに行きたいか忘れてしまったのだ。
まぁ塔には登りたいや、ミケランジェロ広場に行きたいぐらいは覚えていた。
とにかく地図を見ながら歩き回ることにした。
にしてもやはりヨーロッパの街並みは文化を大事にする習慣があるらしく、昔から変わらないのそうだ。なので駐車場などなく路道駐車が多いのだとか…
鏡っぽいガラスがあったので一枚自分のことを撮っておいた。なにせこのイタリアに来てから本当に数枚しか自分のことを撮っていない。
今見返すとすごい疲れている顔だと思う。
実際かなりの気疲れもしていた。
フィレンツェは広場が多かった。いくつもあって名前もあったのだが、正直すべて似たような場所で僕はあまり覚えていない。
協会も多くあった。いくつもあったのだが、全て同じ宗派なのだろうか……そもそも何の宗教なのだろうか?
雲ひとつない青空で気持ちが良かった。
歩き回ることに喉が渇くので水を買っては飲んで買っては飲んだ。
おそらくこのイタリア旅行で一番口にしたもので10本のペットボトルは口にした。
歩き回ると、僕はルーブル美術館付近に戻ってきていた。